お金に困ったら読むブログ

みんなが「ホントの仕事」に従事すれば、日本は良くなるし、世界にもいいことあるよ、たぶん。



父にガンが発覚した。

去る11月13日月曜朝、いつも通りの朝、快晴の朝だった。

 

しかし我が家だけは、突然の異常事態に見舞われた。同居している父が突然血尿を訴えたのだ。こんなことはいままでなかった。すぐさま近所の総合病院に駆け込んだ。

 

父は日ごろから健康に気を遣いすぎるほど気を遣う人で、76歳11か月の現在まで、健診でひとつも引っかかったことのない、かなりの健康体であった。血尿以外の自覚異常もない。

 

泌尿科に通され仔細に調べるも、尿への血液混入はごくごく微量。他の検査要素も正常値。尿の色は赤色というよりは紅茶色で、これは何か違う疾患かも知れぬと、そのまま内臓系異常の線で検査続行。

 

まず胃の内部出血を疑い、すぐさま胃カメラを飲むも、胃の内部は異常なし。それどころか父の年齢にしては、たいへんキレイな胃の内部だという。

 

ではでは、ということで今度はMRIだかCTだかを使った腹部撮影を敢行。胃カメラ同様に、機材のスケジュールを急遽空けてもらい、すぐ撮ってすぐ診断。

 

医者の顔が曇る。すい臓の上(頭部というらしい)が少し腫れてますね、との所見があった。

 

念のため腫瘍マーカーという、ガンの指標となる値を計測する。するとマーカー「CA19-9」の値は4,000を超えた。正常値はヒト桁台である。

 

つまりそれは、癌の発覚だった

 

発生部位がすい臓頭部というのが運の尽きである。

 

すい臓頭部は体の中央にあり、周辺の臓器や血管がひしめき合い、開腹手術が不能な部位である。ガンの中でも一番致死率の高い進行性すい臓がんに、健康な父が罹患してしまった。血尿の原因は、すい臓から肝臓に出てる肝管がガンによって押しつぶされ、胆汁の流れが滞ってるための現象だという。そのままだと全身に黄疸があらわれ、がんよりも先に、腎不全で参ってしまうという。

 

落胆して帰宅した父の顔色は、その日の夜からさっそく黄色くなっていった。悪魔からのいざないのごとくに。

 

いきなりカウントダウンの音が聞こえたような気がした。

 

(続く)