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みんなが「ホントの仕事」に従事すれば、日本は良くなるし、世界にもいいことあるよ、たぶん。



歴史遺産など「解体」せよ。

人類の栄光ある歴史の遺物をたてまつるのが、世に言う歴史遺産である。そこには、先人たちの持っていた畏敬の念、知性の集積、技術の粋が凝縮されているとされている。なるほどそれはそうだろう。

 

だが、そうであってもやはり歴史遺産は現代からみた矮小な評価の事物に過ぎない。「世界歴史遺産」など昔からある単なる瓦礫の集積であろう。「世界的」などと大々的なレッテルを貼られて、「遺産」の方も迷惑なのではないか、なぜなら、

 

破壊されず残ってる古の建造物だけが、またはヒーローや英雄の伝記だけが、歴史の本体ではない。むしろその陰にひっそりとたたずんでる謙虚なものの方が、歴史の王道であるからである。

 

もっというと、現存し呼吸して、毎日喜怒哀楽を表してるあなた、ぼく、地球上の老若男女みんなが、ひとり残らず歴史遺産そのものである。しかもそれは、過去だけでなく、これからの未来を志向する存在なのだ。

 

京都やローマなどの歴史的名所は過去の残骸に過ぎない。あがめ奉るのはエエ加減にした方がいい。しかもそれは、後世の恣意性がもたらした操作性満載のものでもあるのだ。そんなものに酔っていては自分が不純になってしまう。遺産と言うなら、そこらへんの草木も等価に歴史的存在であることに気づくことだ。

 

観光といういにしえの詠嘆にひたるひとときは、あなたにこれから間違いなく確実に約束されている栄光、あなたなりの確かな獲得を鈍らせる、そんなマヤカシだ。

 

GWの終わりに記す。

 

<了>