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みんなが「ホントの仕事」に従事すれば、日本は良くなるし、世界にもいいことあるよ、たぶん。



今年から、1年は2年分カウントで1年と換算することにしたわ

今日は5月22日で、つまり5月下旬だ。

 

4日ほど前の18日あたりと違い、22日まで下れば、もう何人も否定できない、抗いようのない下旬様の完成である。あとは月末に向かって下旬様感は、自然に勝手に、熟成していくだけだ。

 

憶えておられるだろうか?ついこないだまでの5月ときたら上旬も上旬、上旬真っただ中で、「まだ3日とか4日、まだまだGWの合間さ」とかこっちは思ってその「若さ」に油断してたのに、あっという間に後続の中旬様とかに抜かれてしまった。といわけでいまや新緑の5月と言えど、すっかりたそがれシワがれ残され島である。そしてこれはどうも来月も再来月も同じあるらしいことまで、うっすら分かってる。残酷なことだ。

 

そう、残酷。1か月を上旬・中旬・下旬と3つに分けることは罪だ。1週間という期初単位が光陰矢の先鋒だ。西洋でも東洋でも暦は、これすべて人類史上最大の過ちである。時間の経過を実際以上に早く錯覚させるは、ぜんぶメフィストフェレスの所業だ。本当はこんなものに従わなくても、別にいいのである。

 

だいたい2017年だって相当なものだ。ぼくは1969年生まれだが、生誕後の過去48年間は、毎年毎年こうやって1年が過ぎていったのだ。この途方もない繰り返し。もうとっくに飽きて飽きてもう僕は空っぽだ。

 

対応策はすでに打ってある。僕は今年から、2年で1年とカウントする方式を正式に採用した。それによればいまは2016年後期とかである。気温も暑くなってきたがこれはジャンボなサマーの第2期、後期高温度期間のはじまり、長いシーズンの2巡目である、と、こう捉える。これなら例えば5年前もつい先日となるし、ぼくは24歳の若者である。脳科学者がのたまう「脳をだます」行為の実践である。われながら実に合理的な考えだ。

 

ただしひとつ問題がある。この考えも対処療法のワンノブでしかない、という致命的な欠陥だ。12か月を24でカウントしようが36カウントしようが、いすれにせよ年月のごまかし、すり替えであることに違いはないからだ。

 

じゃあどうするか。ここからが本題。

 

本当は、人も生物も植物も、すべては時間の外にある。この世界にあるのは時の「段差」だけだ。生物の中で人間は特にそうだが、体内に脳内に遺伝子に、すべての生物由来の「時の段差」を、すでに産まれた時から、いやそれ以前に受精時にすでに情報として蓄積している。人は生命の進化を全部自前で胎内で行う。で、産まれてからも情報を摂取してゆくが、同時に情報を捨てて常に空き容量をつくっている。以前はあれほど熱中していた趣味がある日を境に色あせて見えたり、セックスなどを自然としなくなっていったりするのは、そういう空き or 飽きである。勇気と誠意と身の程をわきまえた、ある種の撤退である。何からの撤退か?後から来る情報のための場所明け渡しである。そこには順序はあるが時間の出る幕はない。

 

考えても見てよ。時間で計測できるなにがしかで、ホントにじみじみと真実味のあるものなんか、この世になんにもないよ、緊急医療とかを除いては。「時間がもったいない」とかすぐに言いだす手合いに限って、時間の奴隷になってる分、蒙昧で醜いじゃない。この文を読んでくれる君に、つまりこの文字列とあなたの了解との合間に、旧来的な意味での時間が介入してくるスキが、少しでもあったかい?ライブでキリッと感覚に迫るものは、間接なしにぴたっと貼り付いてて時間を超越してるんだ。

 

(これはNHKのカルチャーラジオで数か月前に聴いたお話だが(リンクを貼ろうとしたが、削除になったのか見つからなかった)、ここ30年ほどの日本における子供の肉体的変化(身長、座高、頭部のハチなどの、計測可能な部位の平均値の向上)は、人類学者に言わせるとその顕著さと急激さといったら人類史上まれに見るほどスゴイ変化らしい。なるほど路上で見かける小学生などは、近年とみに西洋人によく似た手足族みたいな体格になっている。それでいて、学者にはその真因は分からないんだと。そうだろうな。数値で観測し、それをコレクションすること自体は研究ではなく、研究の真似事というか手段の構築でしかないからだ。問題も原因も、もっと上層にある。

ぼくが考える、子供の急激な肉体的変化の真因は、インターネットをはじめとした高度情報化社会の実現である。子供たちが情報を栄養にするようになれば、姿かたちはすぐに変化するのである)

 

つまりこの、人間にしかない情報の取捨能力、その一連の過程は、平たく言えば進化である。そしてそこだけが、人が暦に抗える唯一のポイントだ。1年をどうカウントしようがいづれ個体は必ず死滅する。しかし、時間の外にあるのはこのソウルフルでゴースト(©攻殻機動隊)な領域だけであり、そこでは進化はとまらない。いつまでもみずみずしく、生も死もない。

 

なんだか妄想からのでっかい話になっちゃった笑。暑いからだよLong Hot Summer。

 

<了>